何かとズボラな私なので、「ぬか漬け」と聞くと少々手間がかかるイメージで、これまであまり気にしなことのない料理の一つでした。
それが一変したのは、何かと体調不良が続いたり、健康診断で数値が気になるようになってから、自分で色々調べていくうちに、ぬか漬けにたどり着いてしまったのです。
というわけで、こんな私でも簡単にぬか漬けデビューすることができたので、こちらで共有したいと思います。
なぜ体に良いのか
ぬか漬けが健康的と言われる要素を調べてみました。
やはり一番は「乳酸菌」の存在です。
「乳酸菌」って何でしょう。
乳酸菌(にゅうさんきん)
発酵によって糖から乳酸をつくる嫌気性の微生物の総称。腸内で悪玉菌の繁殖を抑え、腸内環境を整える。
発酵によって糖類から乳酸を作り出す性質を持つ微生物のことを指します。人体に有益な菌のため「善玉菌」とも呼ばれます。
食品としては、ヨーグルト・チーズ・漬け物・日本酒など発酵食品の製造に使われています。乳酸菌は腸内で大腸菌など悪玉菌の繁殖を抑え、腸内菌のバランスをとる役割を果たしています。
乳酸菌などの腸内環境を整える微生物のうち、生きて腸に到達できる有用な微生物を特にプロバイオティクスといいます。またオリゴ糖などその栄養源となりプロバイオティクスの増殖を助けるものをプレバイオティクスといいます。厚生労働省 e-ヘルスネットより https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-026.html
発酵食品でよく耳にする乳酸菌が、やはりこのぬか漬にも含まれているということですね。
乳酸菌の働きの中でも私が気になっているのは、「血糖値の安定」と「脂質代謝の改善」です。
血糖値の安定化
乳酸菌から「短鎖脂肪酸」という腸の免疫バリア機能を高める成分が産生されることで、血糖値の急激な上昇を抑える効果があると言われています。
脂質代謝の改善
乳酸菌に含まれる「不飽和脂肪酸」が腸内で脂質代謝を促進し、コレステロールの低下をサポートすると言われています。
また、野菜を生でそのまま食べるよりも、ぬか漬にすることで、ビタミンB1やカリウムといった栄養素の量が増えることも、ぬか漬が健康に良いと言われている理由だと思います。
全ての食品に言えることですが、やはり食べ過ぎには注意が必要になると思いますので、個々の感覚にはなってきますが、バランスよく適度に摂取することが望ましいと思われます。
セット品が便利
ぬか漬けというと、大きな陶器の容器にぬか床を入れて、毎日かき混ぜるというイメージですが、ズボラな私のハードルを高くしているのが、この「毎日 → 無理かも」という点と「大きな容器 → 置く場所困る」です。
でも、最近スーパーなどで見かけるのは、既に容器とその容器にぴったりの量のぬか床がセットになって売っているので、それを買えば簡単です。あとすることはただ一つ、野菜を切っていれるだけ。しかも最近は、その容器を冷蔵庫に入れておけるのです♪
🔰初心者にはこのタイプ:すぐに始められます。
これより以下は、容器の紹介となります。セット品ではないので、ぬか等は含まれていないです。
🌷プラスチックに抵抗がある方はこのタイプ:やはりここはホーローで。
🌻ぬか漬を極めたい方はこのタイプ:最終的にはここにたどり着きたい。
野菜の入れ方
野菜なら大体何でも大丈夫なのですが、トマトのような水分の多いものは避けたほうが良いです。
皮をつけるか付けないかも好みになります。色々試して味を楽しむのもいいですね。
入れる野菜の大きさも好みになります。
あくまで私の経験から言うと、大きいと味が薄くなりますが、ずっと漬けたままにしておけます。
小さかったからといって、塩辛くなりすぎたということはなかったです。
小さすぎるとぬか床の中から探すのが大変になります^^;
適当な大きさに切った野菜を洗い、表面の水気をキッチンペーパーなどで拭き取ってから、野菜同士がくっつかないようにぬか床に入れるだけです。
後は蓋を閉めたら冷蔵庫で約1週間待ちます。
冷蔵庫に入れると発酵は遅くなります。
冷蔵庫ではなく、本来の常温で保存する方法であれば、1日2日で食べられますが、毎日天地返しする必要があります。
私のように「ラクしてぬか漬け」派は、迷わず冷蔵庫で。
おすすめの野菜
完全に我が家での話になりますが、今までやってみて良かった野菜たちです。
大根:定番。
人参:甘みが引き立ちます。
カブ:葉っぱの根本ごと漬けてみてください。
キュウリ:ひたすら食べられます。
知り合いから長芋を勧められてやってみたのですが、我が家のぬか床では今ひとつでした。
我が家の1番のおすすめは、カブです。野菜売り場でカブを見つけては漬けていきました。
カブを漬けてみた
葉っぱも付いた状態で綺麗に洗ってから半分にカットします。
ぬか床をかき混ぜてから、カブ同士がくっつかないように入れます。
最後に綺麗にならしたら、蓋を閉めて冷蔵庫へ
1週間後にできました(*^^*)
画像では伝わりにくいのですが、カブの甘味がしっかりあって、本当に美味しかったです。
これは、実際に食べてみないと分からないと思うので、是非挑戦してもらいたいです(*´ω`*)
困ったときの対策
やっていくうちに色々と疑問が出てくるので、まとめてみました。
水分
ぬか漬けでよくあるのは、野菜の水分がだんだんと出てきてしまって、ぬか床の上部にたまってくることです。
これは、都度キッチンペーパーで吸い取らせたら問題ないです。
この水分にも乳酸菌が含まれているらしく、ドレッシングにも使えるそうですが、我が家ではまだやったことはないです。
ぬかが減る
だんだん使っているうちに、ぬか床が低くなっていきます。
補充用のぬかはスーパーでも売っているのでそれを買って足していきます。
味が薄くなる
使い続けているうちに、味が薄くなってきます。
その場合は、塩を足すのですが、昆布や唐辛子を好みで足したりします。
表面が真っ白になる
ある日突然、ぬか床の表面が真っ白になることがあります。
これはカビではなく、「産膜酵母」という現象で乳酸菌が活性化されてきた証拠だそうです。
このまま糠と一緒に混ぜ込んでしまって大丈夫です。
カビの場合は、白い綿毛のようにポツポツと出現するので、
その場合は、全てのぬか床をやり直した方が良いです。
まとめ
ぬか漬けデビューしてから、野菜を買う時にぬか漬目線でついつい見てしまいます。
生野菜で味わう野菜本来の甘さとはちょっと違って、苦みのような野性味がなくなったというか、それすらも旨味に変わったといっても過言ではない、野菜の甘さをを味わうことができると思っています。
普段は捨てている野菜の皮やヘタの部分も、綺麗に洗って漬けておけば、柔らかく甘くなって食べられます。
是非キュウリのあのギザギザしたヘタ(サラダの時には取っているのに)をぬか漬で食べてみてもらいたいです。
野菜を丸ごと食べられるなんて、これは「SDGsな食べ物」では、と勝手に喜んでいます。
ちなみに英語では、「NUKAZUKE」とか「Japanese pickles」と表記されて紹介されているのをサイト等で見かけました。
お家でも気軽に作れるのであれば、ちょっと試してみてはいかがでしょうか♪