ペットショップでよく見かける光景で不思議なのは、一つのケージに数羽一緒に入っていることです。子どもの頃から文鳥を飼っている者にとっては、「喧嘩しないの?」と疑問に思います。これまで2羽以上を同じケージに文鳥を入れて、平和だったことがないからです。
文鳥の性格
手乗り文鳥は、飼い主を独占したい気持ちがより強くなります。
手乗り文鳥にとって、恋するパートナーは飼い主。一方を撫でていると、もう一方から嫉妬のカミカミ(噛みつき)をされるほどです。
我が家では、放鳥時にぶん太(桜:メス)と銀之助(シルバー:メス)が右肩と左肩にそれぞれ乗ってきますが、同じ肩に2羽ならんでとまることは、絶対にないです。ぶん太が追いやってしまうからです。それぐらい縄張り意識が強いので、ある一定の距離を超えてしまうと喧嘩になります。
相性が悪い文鳥を同じケージに入れ、エサ入れも一つにしてしまうと、最悪、弱い方が餓死してしまうので危険です。
時期を待つ
文鳥は年齢を重ねるごとに賢くなる生き物です。
特にぶん太は、年々落ち着いてきて、放鳥時に銀之助と一緒に並んでエサがつつけるようになってきました。
横にいても相手を無視してエサを食べることができたり、お互いに呼び合ったりする姿が見られたら、同居の可能性アリです。
練習は必要
最初は、ぶん太のケージに銀之助を入れて様子をみることにしました。
喧嘩やパニックになると、すぐに中止します。
だんだんとお互い慣れてくると、相手がケージ内のどこにいようと落ち着いてくるようになります。
注意しないといけないのは、エサが食べれているか、羽繕いできるくらいにリラックスしているか、水浴びをしているかなどです。
放鳥から自分のケージに帰る際に、同居している方のケージに二羽ともに自分で戻っている姿をみて、最終的に同居させることにしました。
組み合わせは自由に変更
一度ルームメイトを決めても、成長に合わせて難しくなってくることもあるので、日々の様子にはやはり気を付けます。
もん吉(シナモン:メス)とハク(白:幼鳥)の同居は、簡単なように思えましたが、難しかったです。
ビビりのもん吉がパニックになると、ハクもパニックになってしまうのです。
こうなると、組み合わせ変更です。
もん吉の相手は、どっしり落ち着いているぶん太にしました。
銀之助とハクは、やんちゃ同志ですが、意外と同じケージですんなり入ってくれました。
繁殖の可能性
同居は、オスとメスだった場合、繁殖の可能性もありますが、これまでの経験からいうと、手乗り文鳥同志で繁殖できたことはないです。
手乗りの場合、パートナーはあくまで飼い主です。
逆に言えば、万が一繁殖が成功してしまった場合、手乗りではなくなります。
毎日放鳥して、飼い主が遊んであげている状態であれば、その心配はないと思います。
あくまで経験上なので、繁殖させたくない場合は、もちろん同居はしない方がよいです。
注意点
エサ入れや水入れ、水浴び器、つぼ巣(特になくてもよい)もそれぞれ個体の数を用意した方がよいです。
毛引きの時期は気性が荒くなるので、喧嘩が増えるようならば、無理せずにケージを増やして一羽にしてあげる方がよいです。
文鳥は、成鳥(ほぼ一年)になるまでは「学習期」と言われ、どんな環境でも興味津々で対応できるようになっています。
成鳥になってしまうと、本能的に警戒心が強くなり、この時期から新しく目にするものを拒否します。
成鳥になった文鳥に新しいエサ入れや水浴び器、ブランコを受け入れてもらうのは、かなり難しいので、全ての小物は、統一しておいた方がよいでしょう。
買い替え時に生産中止で同じ物が手に入らない心配がある場合は、同じものを2,3個買いだめしておいた方が無難です。
ブランコを成鳥になってから取り付けたために、エサも食べなくなって餓死してしまうということもあり得ます。
文鳥の警戒心は、命を守るための本能なので、人間が思っている以上に頑固です。
我が家の場合、ぶん太と銀之助がそれぞれ使っていた水浴び器の底の色が違っていたのですが、ぶん太は銀之助仕様の水浴び器には、絶対に入ってくれませんでした(T_T)
同居成功
銀之助(画面左)とハク(画面右)です。
落ち着いていますが、この2羽はよく鳴くので、少々騒がしいケージになっています。
もん吉(画面左下)とぶん太(画面右)です。
足や目の機能が弱いもん吉は、ほぼ下の段で過ごしています。
豆苗も下の段と上の段にそれぞれ設置していますが、下の豆苗を2羽で仲良くつついている姿をよく見かけます(*^-^*)